化石賞ってなんだ!?
読んでびっくりの記事がありました。
国連の環境変動会議があるたびに、温暖化対策に消極的ということで行われる不名誉な表彰「化石賞」の記事です。
てっきり権威ある団体、国連とかその機関が客観的に選定していると思ったら、ある環境団体NGOが独自のルールで表彰していたというものでした。
世界最大の温室効果ガスを排出している国、中国は、化石賞に縁が薄く、その理由をCAN関係者は「中国国内でのNGO弾圧につながる可能性もあり、あまり刺激したくないのでは」と話しているそうです。
強いものには主張せず、真摯に温室ガス削減の実績を積み上げている日本を批判している姿にがっくりしました。
事実を見てみよう
世界のエネルギー起源CO2排出量(2020年)を見てみると、
排出量の多い順でいくと
1位 中国 100.8億トン
2位 アメリカ 42.6億トン
3位 EU 23.9億トン
4位 インド 20.8億トン
5位 ロシア 15.5億トン
6位 日本 9.9億トン
となっています。
一人あたりの排出量を見ても、日本はアメリカやカナダ、ロシアや韓国よりも少ない量となっています。
(出典)https://www.env.go.jp/content/000098246.pdf
化石賞こそ世界の役に立っていない
排出量の絶対量の多い中国や一人あたり排出量の多いアメリカやカナダを「化石賞」として批判するのではなく、日本を標的にしたような批判は、かえって世界の役に立ちません。
事実に立脚した批判こそ、世の中の役に立ちますが、それに基づかない批判は世の中をよくすることはできません。
毎回毎回、役に立たない「化石賞」をありがたがって記事にするメディアの良識も問われています。
(というか、この記事を書いた時事通信も時事通信に内情を話したCAN関係者も何かが緩いんでしょうね…)
(参考)