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-きたのひと新聞-

杉尾議員の批判と近藤議員の温かさ:立憲民主党の二面性を浮き彫りにする災害

初動が遅い

今年の元旦に発生した能登半島地震では、初動が遅いという批判がメディア上で見受けられました。

そして、1月24日に開催された国会・参議院予算委員会でも、立憲民主党の杉尾議員がその観点から質問を行いました。

杉尾議員は、東日本大震災の翌日、菅総理が上空から視察し、全体像を把握したうえで5万人から10万人に自衛隊派遣を引き上げる政治決断をしたと民主党の実績を強調したうえで、今回は1,000人しか派遣していないと批判しました。

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それに対して、木原防衛大臣は、熊本地震東日本大震災は司令部等を含めた体制の数であって、今回の1,000人は実際に現地に投入した人数ということでベースが違うということを説明しようとしたところ、いやいや聞かれたことを答えてください、と話し始めの段階で即座に止めさせようとしました。

この素早さから杉尾議員はベースが違うことを知っていたうえで、自衛隊を出し渋ったかのような印象を与えるために数字を使ったのではないかという印象を受けました。

このニュースはどう受け止められたか

杉尾議員は政府の初動が遅かったことを批判しましたが、これに対する反応はどうだったでしょうか。

この質疑を取り上げたヤフーニュースを見てみますと、この批判に賛同する意見は極めて少数のように見えます。

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動員した人数だけを根拠にした批判に対して、地形や道路状況を踏まえて、効率的に活動できる人数を適切に派遣したのではないか?という意見が多数なのです。

批判ありきで、数字をうまい具合に利用して、政府を追及しようとした杉尾議員の質疑は結局、自身の評価を下げることにつながったのかもしれません。

それよりも感銘をうけたもの

陳腐な政府批判で無駄な時間を使った国会でしたが、24日の衆議院予算委員会では、胸を打たれる質疑がありました。杉尾議員と同じ立憲民主党の議員の近藤和也議員です。

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石川県選出ということで、地元愛にあふれ、被災者に寄り添った質問は、立憲民主党に対して批判的な目で見がちな自分から見ても、素晴らしいものだなと思いました。

立憲民主党の冷たさ

杉尾議員の批判ありきの質疑は、災害でさえも政権批判の材料として使っているだけで、被災地に対する思いなんて、これっぽっちもないと感じさせるものでした。

その一方で、近藤和也議員の人間性のある発言はこれとは対極をなすものです。

だからこそ、普段、メディアによく出てくる杉尾議員がこのような質疑をして立憲民主党の冷たさを際立たせているのは大きなマイナスだと思います。

健全な野党が欲しい

一国民としては、近藤議員のような温かみのある議員がいて、まっとうな批判をする野党が必要だと考えています。

そういう意味で、今回の災害で見えてきたれいわ新撰組の支離滅裂さや立憲民主党の批判のために災害を利用している姿勢や裏金問題での国民民主や共産党の主張など、次の選挙でよりよい野党がどこなのか、を選ぶ試金石になるのかもしれません。