kita-no-hito-shimbun

-きたのひと新聞-

記事を読んで ペーパレスでタブレット導入

札幌市議会でタブレットを導入してペーパレス化

札幌市議会では11月からタブレットを導入して、議案書や資料のペーパーレス化を進めているそうです。

ニュースになっていました

それを紹介している記事がありましたが、紙のときは資料作成経費が126万円にだったのに、タブレット端末を導入したら824万円かかる!という見出しでした。

記事を読むと、

札幌市によりますと、市議会ではA4判の用紙で年間およそ52万枚の議案書や資料を配布していて、経費はおよそ126万円にのぼっています。その紙と経費を削減するため導入されたのがタブレット端末です。しかし、端末の年間リース料はおよそ824万円。
経費負担は激増しましたが、紙に加え配布やコピーの手間が解消されるといいます。

と書いています。

52万枚の資料を作って126万円の経費と言ったら、紙代とコピー代しか算定していないだろうなと気づくはずです。

それとタブレット代824万円を単純に比較してしまうというのはセンスがありません。

引用の最後「紙に加え配布やコピーの手間が解消されるといいます」を調べてこそちゃんとした記事になるはずです。

資料作成の実際…

紙ベースで大人数を相手に分厚い資料をつくったことがある人にはわかると思いますが、資料を印刷して製本する作業は、予想している時間よりはるかに時間がかかるものです。

原稿は原稿締め切り時間までに出てこない。原稿がそろって印刷始めたのに原稿の差し替えが起こる。差し替えるために印刷したものを廃棄して1からやり直したり、途中まで完成したものを分解して手作業で入れ替えしたりといったイレギュラー作業も当然のように起こります。

大部分の原稿ができているのに、一部の最終稿が上がらず、それ待ちで全体の作業が滞ることもあります。

ひどいときには、印刷製本が完了して、落丁のチェックが終わった後に、差し替え、シール貼りが発生して、発狂しそうになります…

役所の場合、議会に出す資料は、各部署の各階層でチェックされるため、課レベル、部レベルで同じように印刷製本しては、内容のすり合わせを行って、上のレベルにもっていって、また同じ作業を繰り返しています。

そう考えると、最終的に資料を出す議会がペーパレスになるということは、役所の中でも資料がペーパレスになっていくのだと思います。

そうする中で、700万円くらいのメリットは十分に出てくるんじゃないかと思います。

コストもさることながら、深夜残業しながら、翌朝のタイムリミットをにらんで、機嫌の悪い印刷機をなだめながら、印刷製本する時代はもう終わりにしていいんじゃないでしょうか。

今は紙とタブレット併用ということで、現場は両方の作業でテンテコマイだと思いますが、早くタブレットに一本化してラクになってもらいたいですね。

そして税金も下げてもらいたいですね笑

(参考)

www.htb.co.jp